資金繰りで大切な要素は「売上」「粗利」「人件費」「その他経費」の4項目です。
重要な内容ですのでシリーズ化し記事も4つに分けました。
ここでは「人件費」が不振な時の原因の探し方、対策の立て方、結果の捉え方をパーツに分けて解説します。
飲食店に関わって約30年、たくさんの失敗と苦労と感動を肌で感じてきたYUKIOです。
あなたには私の失敗と苦労は避けてもらえるよう、成功や感動はぜひ知ってもらいたく発信しています。
この記事で分かること
●資金繰りを楽にする「人件費」の改善方法が知りたい
●人件費が高い場合の原因の見つけ方を知りたい
●原因を見つけて対策の立て方を知りたい
そんな悩みに答えていきますね。
私が実際に実行した経験談も記載しました。必見です!!
【経験談】人件費の具体的な改善方法を知りたい方は必見
以下の記事では「資金繰りを楽にするシリーズ」として記事を「売上編」「粗利編」「人件費編」「その他経費編」の4つに分け資金繰りが楽になる秘訣を詳しく解説しています。この記事を含めて4つ全て読んで資金繰りを楽にしましょう。
人件費が改善されると資金繰りも楽になるのにな
売上の約30%を占める重要な項目ですからね
改善すればきっと資金繰りが楽になる未来が待っています
以下の記事では私が実際にファクタリングを利用した「体験談」をもとに、おすすめの5社をランキング形式で紹介しています。
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利益を出すため、資金繰りを楽にするために重要な「人件費」についてYouTubeでも詳しく解説しています。この記事と合わせて見て理解を深めてくださいね。
【経営者必見】資金繰りを楽にする「人件費」の改善方法5選
※当サイトの一部の記事にはプロモーションを含みますが、収益は更なる良い情報発信に活用させて頂きます。
飲食店における人件費とは
人件費の重要性
人件費は食材費と並んで「2大経費」と呼ばれる売上にしめる割合が高い費用です。
従って効果的な人件費管理が重要となり
●教育(トレーニング)
●ムダの無いシフト
●採用(雇用)
●生産性の向上
●FLコストの管理
この5点の質を上げ適正な人件費を維持することが求められます。
理想の人件費率
人件費を表す指標は2つあります。
①人件費率:売上にしめる人件費の割合
②FLコスト:人件費と食材費をたしたコスト
理想の比率
①人件費率は売上の30%以内
②FLコストは60%以内(人件費率30%+食材費30%)
比率は売上が下がると上がるためバランスの維持が需要です。
人件費と資金繰りの関係性
人件費は資金繰りの支出でも大きなウェイトを占めており
買掛金と異なり毎月キャッシュ(現金)が必要です。
売上が上がると人件費の比率は下がり
逆に売上が下がると比率は上がる傾向になっています。
売上が下がると収入(売上)も減り
支出(人件費)が増える悪いスパイラルに陥るでしょう。
この状態が「資金繰り」の悪化を招く大きな要因となるのです。
従って売上の変動に合わせ人件費(労働時間)の調整が必要です。
人件費を5つのパーツに分ける
下の図は私が「人件費」を構成している「パーツ」をマップにしたものです。
原因を探すパーツとして活用しましょう。
①生産性をパーツに分ける
生産性とは「売上生産性」とも呼ばれ「売上」と「労働時間」のパーツを用いて算出します。
飲食店で用いられる生産性は1人の従業員が1時間当たりいくら売り上げたかを数値化したもので
以下の計算式で求められます。
売上生産性=売上÷労働時間
(例)生産性=売上(200,000円)÷労働時間(40時間)=5,000円
1時間に従業員1人が5,000円の売り上げをあげたと理解しましょう。
②FLコストをパーツに分ける
FLとはFood(食材費)とLabor(人件費)2つのパーツの合計金額のことです。
一般的には売上に対しての比率である「FL比率」を用い「FLコスト」とも呼ばれ
以下の計算式で求められます。
FLコスト=食材費+人件費
FL比率=(食材費+人件費)÷売上×100
この2つのコストは売上に占める割合が大きいため「資金繰り」への影響も大きいと覚えておきましょう。
③採用をパーツに分ける
一般的にお店で「採用」する場合は「紹介」「応募」の2つのパーツで進めます。
紹介は従業員の知り合いのケースがほとんどでしょう。
一方「応募」は募集媒体を見た応募者がお店に連絡し面談するケースのことです。
④ワーキングスケジュールをパーツに分ける
ワーキングスケジュールとは「人員計画表」とも呼ばれる「シフト表」の事です。
種類は「月間」「日別」と2種類を使い分けシフト管理していますね。
⑤教育をパーツに分ける
教育は一般的に「接客」「調理」「発注」の3つのパーツに分かれ
それぞれ担当する役割に沿って教育担当者がトレーニングします。
教育には「教える人」「教わる人」同時に人件費が掛かるため手短に終わらせてしまうケースもみられます。
人件費率が高い原因の調べ方
生産性の問題を見つけるポイント3選
生産性の問題を見つける場合は売上、労働時間の両方からみる必要がありますが
ここでは労働時間について見つけていきましょう。
①売上に沿った計画が組まれているか
売上と労働時間のバランスが生産性の指標に沿っているか。
②15分単位で管理できているか
給与計算が15分単位であれば15分で微調整及び管理がされているか。
③従業員の教育は順調に進めているか
レベル・スキルアップするための教育は進んでいるか。
FLコストの問題を見つけるポイント
食材費については別の記事にて解説しているので、ここでは人件費に絞って解説します。
人件費率が30%を超えるようであれば
マップの「生産性」「採用」「ワーキングスケジュール」「教育」の項目からパーツを探してください。
採用の問題を見つけるポイント3選
採用計画は悩みが尽きない問題ですができるだけコストと時間をかけないことが大切です。
①狙う「地域」を絞る
時給の低い地域、つまり電車でいう「下り」方面、都下を狙う。
②発信する「時期」はニーズに合っているか
・学生をターゲットにした場合はテスト終了のタイミングで探すケースが多い。
・学生以外の場合は、家族と過ごす予定などもあり。
連休前(ゴールデンウィーク、年末年始、シルバーウィーク)を避ける。
③競合の時給調査は念入りに行う
同業種、同地域、同時間帯の競合の時給を調査した上で時給を決める。
ワーキングスケジュールの問題を見つけるポイント3選
まずワーキングスケジュールの「月間」「日別」が準備されているかチェックし
準備されていない場合は直ぐに準備しましょう。
①月間ワーキングスケジュールが月末のタイミングで翌月分が完成しているか
これが出来ていない場合は「大きな問題」として捉えましょう。
恐らく原因は予定を提出していない従業員がいる、又は作成する責任者の怠慢のどちらかです。
②日別ワーキングスケジュールが10日先まで掲示されているか
日別は当日「誰が」「いつ」「何を」「どのように」仕事するのかを
記入することで皆が「ムダ」なく作業できます。
③従業員全員に「翌月の予定」提出日を守ってもらえているか
1人でも守らないために月間が作成できないケースが見られるので
必ず提出してもらい責任者は月末までに完成させましょう。
教育の問題を見つける3選
教育は飲食業界に関わらず従業員がレベルアップするために重要です。
目的は各個人のレベルを継続して上げる事です。
①個人別に教育計画が立てられているか
入社教育→初級→中級→上級のようにカリキュラムがありますか?
無い場合は「本人も管理側も進捗が分かる」マニュアルを早急に作成しましょう。
②ステップアップするために教育やトレーニングが行われているか
途中でストップしまうケースが多くみられますのでチェックしましょう。
③教育担当者は社員、責任者以外のアルバイト従業員がもいるか
アルバイトが後輩のアルバイトに教育することで、双方のレベルアップが見込めますので
教育で
原因に対する対策の立て方
出来ていないパーツは見つかりましたでしょうか?
各パーツ毎に出来ているか判断し、出来ていなければ直す。
対策=出来ていないパーツの改善
対策する、つまり改善の行動を起こすのです。
パーツを見つけるまでは経営者のほとんどの方が出来ますよね。
対策を立てる時の3つのポイント
仮説を立て→実行して→検証する
ポイントは「仮説」「実行」「検証」を改善されるまで繰り返すことです。
仮説を立てる
仮説を立てる時に重要なのは2つの目標を立てる事です。
①行動目標:具体的に「いつ」「誰が」「どこで」「何を」を明確にして従業員を巻き込み取り組む。
②数値目標:改善行動による数値的効果を目標として設定する。
実行する
行動目標に沿って動けているか注視しながら進める。
行動がそれた場合はそのたびに軌道修正する。
検証する
仮説した「数値目標」が達成できたのか検証する。
立てた対策の実行方法
改善行動する時の3つのポイント
①あなた自らが行動する
先程も伝えましたが、あなたの「後ろ姿」がとっても重要です。
やっといてね!!では改善されません。
②従業員を巻き込んで一緒に改善していく
あなた一人で改善するのは難しいでしょう。
従業員の理解・協力が不可欠です。
③最後までやり抜く
たった1つのパーツでも改善できるまでは時間がかかる時もあります。
途中であきらめずに、とにかくやってみて検証する。
この繰り返しです。
実行した結果の検証方法
検証する時の3つのポイント
検証のポイントは3つ
①実行する「前」「後」でどのように数値が変わったのか?
②実行した内容は目標通りだったのか?
③目標の達成、未達の判断は「計画数値を達成できたか、できなかったか」
結果の受け止め方
仮説→実行→検証を終えて数値が目標を達成できたのか?出来なかったのか?
数値で判断しましょう。
頑張ったから、一生懸命やったから、過程ではなく結果で経営者は判断しましょう。
●検証し目標を達成できれば「成功」と判断し継続する
●達成できなければ再度「仮説」「実行」「検証」する
【経験談】人件費の具体的な改善方法を特別公開!!
従業員の感情を動かし行動を変える
ここでは「人件費」の改善行為の全てを公開します。
マンパワー産業である以上人の心が動かないと行動は変わりません。
そんな信念で取り組んだ全てを読んで下さい!!
【目的】
生産性を上げて人件費をおさえて利益を最大化する
【計画】
アイドルタイム(15時~18時)の人員配置の見直し
・(変更前)キッチン2名、接客2名、合計4名
・(変更後)キッチン1名、接客1名、両方のフォロー1名、合計3名
【仮説】
売上の低いアイドルの時間帯にキッチン2名、接客2名では余剰
合計3名でオペレーション出来れば人件費の削減になるのではないか
キッチン1名、接客1名、両方フォロー1名でオペレーションできないか
【実行】
ミーティングを開催し説明(下記の①~③まですべて)
①アイドルタイムは赤字4名→3名に変更
②接客から調理の一部を出来るよう3名トレーニング
③トレーニングする3名は18時迄勤務希望の方
【実行時のポイント】
人数を減らすことは拒否反応が出来るケースもみられるため
従業員の感情を「嫌だ」から「出来る」に変えること
①後ろ姿:両方フォローする配置は自分が1週間担当
→「本当にできる?」の感情
②情報共有:気づいた問題点と改善方法を共有
→「出来るかも」へ感情変化
③教育:実際に経験した私がポイントを教育し3日間は一緒に作業する
→「自分でもできる」への感情変化
従業員への納得感と感情を動かすこと
【結果】
●この資料では「仮説」「実行」「検証」が分かります。
●この資料では改善できた人件費が「どれくらいのインパクト」があったのかを検証しています。
【総称】
●計画した通り実行した結果、人件費の効果が見られた。
●利益へも大きく貢献できた。
●結果、資金繰りを楽にする取り組みでった。
成功したポイントは
従業員への納得感と感情を動かすこと
であったと言えます。
従業員の心が動き取り組んでくれた結果です。
気持ちが動かず実行していたらこのような結果にはなっていなかったでしょう。
以下の記事では今さら聞けない資金繰り表の作り方・使い方を詳しく解説しています。
まとめ
ここでは、飲食店の資金繰りで大切な要素である「売上」「粗利」「人件費」「その他経費」の
「人件費」について解説してきました。
パーツ分け、公式など机上の計算はいくらでもできますよね。
人件費とは「人の件」つまり「人の感情」をどこまで変えられるか
これこそが人件費の管理の核心、いやマンパワー産業である飲食店管理の核心なのです。
飲食店は「人・物・金」の管理と言われておりますが、私の考える比重は
「人:80% 物:10% 金:10%」
マンパワー産業では「人」の感情を動かし「行動」が変われが「物」「金」は後から必ずついてきます。
人が変わり「物」「金」が付いてきた時には「資金繰り」大きく変わっている事でしょう!!
この記事は資金繰りを楽にするシリーズの【人件費編】ですが
同シリーズとして【売上編】【粗利編】【その経費編】の4つの記事で構成されています。
全て読むことで不振の原因が見つかり対策することで資金繰りが楽になる未来が待っていますね!
また、どんな偉大な経営者でも「苦難」「挫折」「失敗」を乗り越え「成功」を手にしているのです。
あなたも苦しい時は一人で悩まず相談できるパートナーを持ちましょう。
経営者は孤独ですのでパートナーは多ければ多いほどより飛躍できまよね。
私YUKIOが、そんなあなたのパートナーになれれば幸いです。
飲食店の経営に関して「お困り事」があればお気軽にお問合せから連絡頂ければと思います。
まずは初回無料のZOOM相談のスケジュールを調整しましょう。
\ 過去の自分を未来に向かって変えよう/
そんなあなたのパートナーになれれば幸いです。
以下の記事では私が実際にファクタリングを利用した「体験談」をもとに、おすすめの5社をランキング形式で紹介しています。
\ 私が実際に利用した信頼できる会社/
ファクタリングの他、日本政策金融公庫・信用金庫・銀行などの金融機関で融資を受ける場合について3本に分けYouTubeでも詳しく解説しています。
以下の動画では「信用金庫」について紹介します。この記事と合わせて視聴して頂き理解を深めてくださいね。
信用金庫を利用するメリット3選デメリット3選|申込から融資までの流れも解説
以下の記事では「資金繰りを楽にするシリーズ」として記事を「売上編」「粗利編」「人件費編」「その他経費編」の4つに分け資金繰りが楽になる秘訣を詳しく解説しています。この記事を含めて4つ全て読んで資金繰りを楽にしましょう。
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