忙しい飲食店で管理する「帳票」を本当に必要なものだけにしたいですよね。
私の経験から本当に必要な帳票を5つに絞り
その上、簡単に作れ管理できる方法を解説します。
本当に必要な5つの帳票とは
①売上利益管理表
②仕入れ管理表
③棚卸管理表
④営業報告書
⑤損益分岐点
この5つは最低限必要で重要な帳票ですので「5つの記事」に分け解説します。
こちらの記事では経営の判断や改善行為の元になる「営業報告書」を紹介しますね。
損益計算書がアウトプットされるのは遅いですよね?
翌月の20日頃にアウトプットされても既に3週間経過した段階で前月を振り返ることになります。
飲食店も毎日が真剣勝負です!結果は直ぐに把握して手を打たなくてはいけません!
そんな思いから私は直ぐに振り返れる自分で作った損益計算書の簡易版「営業報告書」を使っています。
この報告書なら月末の段階(棚卸し終了時)でおおよその「利益」の状況が把握できます。
この記事では
●月末のタイミングで「営業報告書」を見る方法がわかる
●営業報告書をエクセルで作れる(無料ダウンロード可能)
●営業報告書を月末に作る重要性がわかる
こんな内容を伝えますね。
\ 私が実際に利用した信頼できる会社/
売上を管理するのは資金繰りを楽にするためですよね。
YouTubeでは「資金繰りを楽にするシリーズ」として「売上編」「粗利益編」「人件費編」「その他の経費編」と
4本に分けて詳しく解説しています。
【経営者必見】資金繰りを楽にする「人件費」の改善方法5選
※当サイトの一部の記事にはプロモーションを含みますが、収益は更なる良い情報発信に活用させて頂きます。
損益計算書と営業報告書の違い
ここでは損益計算書と営業報告書の違いや報告書を作る理由や目的について解説します。
損益計算書とは
損益計算書とは会社のある一定期間の収益と費用の損益計算を
まとめた書類で、収益・費用・利益の3つの要素で構成されています。
こちらは通常税理士が全ての項目の金額が決定した段階で作成するケースがほとんどです。
営業報告書とは
ここでいう営業報告書とは月末の棚卸終了時に売上から利益まで一目でわかる私の手作りの書面です。
従って正式な損益計算書とは精度・内容・経費項目も違っておりますので御了承願います。
あくまで月末の段階で当月の利益を見るための帳票です。
営業報告書を自分で準備する理由
なぜこのような書面を私が作ったのか申し上げますと
「月末棚卸が終わった時点で当月の成績が知りたい」からです。
1円単位で間違えの無い「損益計算書」の完成を待っていたら
成績を把握できず手の打ちようがないからです。
つまり正確ではないがタイムリーな成績状況を把握するには十分な書面なのです。
営業報告書を月末に見る目的
この報告書は月末で利益を確認するために作りました。
つまり「月末時点で改善点」を見つけることです。
月末に改善点を見つけることで翌日の月初から改善できることもありますよね。
中小企業は大企業には真似できない「物事の決定までのスピード感」を
最大限いかして経営しましょう。
すぐに「利益」を知りすぐに「手を打つ」この繰り返しこそが中小企業の経営者にとって大切な仕事です。
営業報告書をエクセルで作る
報告書をエクセルで作るのは簡単です。一度作れば後は入力のみで簡単です。
報告書に入力する項目の準備
報告書を完成させるために必要な各項目について解説します。
月末に入力する場合、①~⑤は以下の通り計算式を入力しますが⑥~⑩の計算式は必要ありません。
①売上計=店内売上+店頭売上 |
②粗利益=売上-((期首棚卸額+当月仕入)ー期末棚卸額) |
③人件費計=社員人件費から法定福利までの合計 |
④地代家賃計=賃料+共益費 |
⑤光熱費計=電気+ガス+水道 |
⑥消耗品費:大きな変動がなければ前月程度で入力 |
⑦広告宣伝費:大きな変動がなければ前月程度で入力 |
⑧販促費:大きな変動がなければ前月程度で入力 |
⑨その他経費:大きな変動がなければ前月程度で入力 |
⑩リース料:大きな変動がなければ前月程度で入力 |
⑪=③~⑩の合計 |
⑫=②-⑪ |
この計算式を参考に作成して下さい。
報告書内の「売上比」「昨年比」の解説
売上比と昨年比について簡単に解説します。
売上比:売上比率のことで売上を100とした場合にどれくらいの比率を占めているかを表しています。
計算式:概要項目の実績÷売上×100
(例)先程見て頂いた表を参考に粗利益(2,420,000円)、売上(3,500,000円)の場合
売上比=2,420,000÷3,500,000×100=69.1(%)となります。
●昨年比:今年の売上が昨年の売上に対してどの程度上がっているのか?下がっているのかを見る指標です。
計算式:今年の実績÷昨年の実績×100
(例)先程見て頂いた表を参考に解説します。
売上の項目は3,500,000円、昨年比103%となっていますので、昨年より3%売上が伸びた事を表しています。
昨年比=3,500,000÷3,398,000(昨年実績)×100=103%となります。
準備した項目を入力する
実際に入力していきますが、月末(末日)に入力する前提で手順を2ステップに分けて簡単に説明します。
ポイントは月までに予め入力できる項目、月末当日しか入力できない項目に分けておくことです。
④~⑩は前月に実績に基づいて月末までに予測数値を入力しておきましょう。
①売上:営業終了後の売上を入力
②粗利益:月末に行う棚卸の結果を入力
③人件費:アルバイト人件費以外は前月の実績を参考に入力し
アルバイト人件費は売上利益管理表を参考に入力する。
ステップ1を月末までに入力しておくことで、月末はステップ2の入力のみです。
従って「月末当日」作業が減るので利益が見えるまでの時間短縮につながります。
大切なのは利益をなるべく早く把握し対策を考える事です。
無料ダウンロード可能
自分で作るのが面倒な方は、こちらから「営業報告書」のダウンロードが出来ます。
営業報告書の使い方
この報告書は1円単位で各項目の数値を確認する書面ではなく、おおよその数値を早く見て「改善項目」を探すことを目的としています。
反省点を探す
入力が終わり利益を把握した月末に着目すべきポイントは売上・粗利益・人件費・利益の4項目です。
この4項目の「どこに」「どのような」改善があるのか考えます。
利益という結果(成績)を左右する、変動する3項目「売上・粗利益・人件費」がどう影響したのかを見る
報告書を見る順番
利益→売上→粗利益→人件費
この順番で見ます。
報告書を見るポイント
変動する項目であり利益に影響の大きな影響を及ぼす売上・粗利益・人件費に着目しましょう。
この3項目が利益に「貢献したのか」「足を引っ張ったのか」の視点で検証することです。
他の項目は月末ではなく正式な損益計算書が出てからの検証で問題ありません。
反省点から対策を立てる
次に変動する3項目について反省点を見つけ対策を立てます。
反省点を見つける視点を簡単に解説します。
売上の状況
昨年に比較して上がったのか下がったのか、なぜ下がったのかを検証します。
改善を図る場合は「客数」「客単価」に着目して検証する必要があります。
詳しい検証方法と対策の立て方は以下の記事を参照願います。
粗利益の状況
まず粗利は「売上比率」でみましょう。
あるべき基準粗利率に対して「良かったのか」「悪かったのか」を検証します。
詳しい検証方法と対策の立て方は以下の記事を参照願います。
人件費の状況
人件費も「売上比率」でみましょう。
目標とした売上比率に対して「良かったのか」「悪かったのか」を検証します。
詳しい検証方法と対策の立て方は以下の記事を参照願います。
立てた対策を実行し検証する
報告書を活用し問題点を見つけ改善するための対策(計画)を立て実行し改善されたのかを検証しますが
最大のポイントはこの過程を「スピード感をもって取り組む」ことです。
そのために正確な損益計算書を待たず月末に営業報告書で作成しているのです。
月末に問題点を見つけ月初から改善する!このくらいのスピード感が必要なのですよ。
月末は営業終了後がとても大切な時間となり、この時間を有効に使えている店舗は
私の経験上、成績も改善されました。
月末業務を遂行するための3つの秘策を公開
営業終了後の業務が大切なのは理解されたと思いますが、問題も残っています。
それは大切な従業員の帰宅が遅くなる等の負担がかかることです。
こんな会話を聞いたことありますよね?
仕事終わったらカラオケ行こうか?
行きたいです!早く終わらせて行きましょう!
こんな思いの従業員にも理解してもらうために私がとっていた手法を3つ紹介しますね。
①月末に限り閉店まで勤務してくれる方には時給や残業代の他に3000円の手当を支給した
②月末は退勤の時間が遅くなるので希望者は出勤時間を遅くした
③月末は予め遅くなることを事前に従業員に伝え理解してもらった
この3つを実施することで従業員の心理は
早く帰りたい→(変化)→手当があるから出勤したい
このような変化が見られ、従業員にとっても経営側にとっても「WIN WIN」になったのです。
あなたに覚えておいて欲しいのは
●お金を払ってもやるべき重要な業務
●きちんと実施すれば手当という投資以上に大きなリターンがある
この2点です。
あなたも「月末業務」の大切さを理解して試してみてください。
まとめ
この記事では
●損益計算書と営業報告書の違い |
●営業報告書を作る理由や目的 |
●営業報告書をエクセルで作る方法 |
●営業報告書の使い方 |
●月末に行う業務の大切さとスムーズに行う方法 |
こんな内容を解説してきました。
紹介した営業報告書は月末の段階で経営の目的である「利益」が
いくら出て「どこに問題があるのか」を把握しすぐに改善行動に移す大切を
理解してもらえたと思います。
是非従業員を巻き込んで「利益」を追求していきましょう。
あなたのお店で従業員を巻き込んで取り組むことで「利益の改善」につながり
●従業員の生活が安定し豊かな生活が送れる
●あなたの家族のやりたい事に、お金を気にせずやらせてあげられる
●利益の安定はキャッシュフローの安定につながり、あなた自身に心の余裕ができる
こんな未来の実現を目指して日々の利益を負いかけ行動しましょう。
きっと未来はもっと明るくなるはずです。
また、どんな偉大な経営者でも「苦難」「挫折」「失敗」を乗り越え「成功」を手にしているのです。
あなたも苦しい時は一人で悩まず相談できるパートナーを持ちましょう。
経営者は孤独ですのでパートナーは多ければ多いほどより飛躍できまよね。
私YUKIOが、そんなあなたのパートナーになれれば幸いです。
飲食店の経営に関して「お困り事」があればお気軽にお問合せから連絡頂ければと思います。
まずは初回無料のZOOM相談のスケジュールを調整しましょう。
\ 過去の自分を未来に向かって変えよう/
そんなあなたのパートナーになれれば幸いです。
この「帳票」に関する記事は全5種類で構成されています。
他の4つの記事にも目を通してコンプリートして店舗の帳票管理を楽にして下さいね。
YouTubeでも「帳票」について詳しく解説しています。
【2024年最新】本当に必要な帳票は5つだけ|特徴やエクセルでの使い方を解説
Ⅹでもお金に関する発信をしています。
資金繰りがヤバい!!
— YUKIO@飲食店コンサルティング (@YUKKIE1122) April 8, 2024
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